【書評】【感想】<本当の自分>はひとつじゃない!~個性は複数の分人でできている~




今回、紹介する本はこれです!

ざっくりいうとコミュニケーションの本!

この本の中では分人という単位で人を見ています。

高校の友達と会っている時の自分と

中学の友達と会っている時の自分ってなんだか

性格が少し変わると思ったことありませんか?

その違和感を説明するために「分人」という新しい

単位で個人を見ていくという内容です!

「本当の自分」って?

 

「本当の自分/ウソの自分」と

自分を1つの単位として考えるのは限界があります。

家族といるときは本当の自分で

学校にいる時の自分は仮面を被っている。

という考え方はなんだか寂しいですし、

矛盾している気がします。

本当の自分は1つしかない。という

勘違いが生まれるのは人は誰しも複数の人格を持っているのですが

持っている顔は1つしかないから、「本当の自分」は1つしかないと

思い込むのかもしれません。

そして、この本ではその複数の人格一つ一つを分人

という単位で表しています。

「本当の自分」は一つだけで、

あとは、表面的に使い分けられたキャラや仮面、

という考えは間違っている理由は以下の3つです。

①すべての人間関係が、キャラ同士、仮面同士の化かし合いなる。
それは、他者と自分とを両方共不当に貶める錯覚であり、実感からも遠い。

②分人はこちらが、一方的に、こうだと決めて演じるものではなく
、あくまでも相手との相互作用の中で生じる。自分でコントロールできるものではない。

③他者と接している様々な分人には実体があるが、
「本当の自分」には、実体がない。なぜなら複数の分人
があって自分が成り立つから。

 

一人でいる時の自分は?

一人でいる時の自分こそが、「本当の自分」なのではないか?

と考えたことはありませんか?

結論から言うと、そうではありません。

自分という存在は他者との相互作用の中にしかないので

他者を必要としない「本当の自分」というのは、人間を隔離する檻です。

なので、ずっと1人でいることや出会う人を選べない環境を

人は苦痛に感じてしまいます。

私たちの人格そのものが半分は他者のお陰

分人が他者との相互作用によって生じる人格である以上、

ネガティヴな分人は、半分は相手のせい 。

ポジティヴな分人もまた、他者のお陰です。

自分と接する相手の分人は、自分の存在によって生じたものなので

お互いに影響を与えあっています。

そして、影響を与えることができるのはその人の数ある分人の中の

1つであり、自分もまたそうです。

個人と分人

個人に対しての新しい考え方である分人。

分人にも段階があり、

社会的な分人、グループ向けの分人、特定の相手に向けた分人

と分けられます。

分人の3段階

ステップ1 社会的な分人:不特定多数の人とコミュニケーション可能な、汎用性の高い分人

ステップ2 グループ向けの分人 : 会社やサークルなど

ステップ3 特定の相手に向けた分人 : 恋人や友人など

自分向けの新しい分人が生じる気配がなさそうな人とは、

親しくはなれません。

逆も真なりで、こちらの態度が固ければ、

相手も取りつくことができません。

スムーズな分人化に必要なものは3つ

互いに気持ちの良い分人の関係になるために必要なものは

なんなのでしょうか?

ポイントは3つあります。

①社会的分人の確立ができる。共通の話題
②相手のペースで分人化を進めることができる。傾聴力
③相手に自分がどういう人か知ってもらう。自己開示

例えば、自分のしゃべりたいことだけをただ喋ったり、

誰も知らないような、コアなジャンルの話を

する人の話を聞いていると疲れますよね?

そういう人とは、社会的な分人の段階でつまづきます。

次に、相手がどういう人なのかをよく見極めなければなりません。

気の合う人同士でしか話そうとは思いませんよね、

これがグループ向けの分人に必要な段階です。

そして、最後の特定の相手に向けた分人の段階に移るには

相手に自分を知ってもらうために、コアな自分の話をする必要があります。

この段階を順序よく踏むことでお互いに

分人化を起こすことができ、良い人間関係

の始まりをきる事ができます。

異なる価値観を理解する

対人関係ごとに思いきって分人化できるなら、

その人たちは、 一度の人生で、

複数のエッジの利いた自分を生きることができます。

そうすることで、多様な価値観を理解して

振り幅のある人生を送れます。

個性とは分人の構成比率

誰とどうつきあっているかで、

自分の中の分人の構成比率は変化します。

その総体が、自分の個性となります。

そう考えると個性とは、決して生まれつきの、

生涯不変のものではありません。

環境が変われば、当然、分人の構成比率も変化します。

つまり、個性も変化します。

自分を変えたければ環境を変えろ

とは付き合う人を変えることで、

数ある分人を変化させ自分を変えることなのです。

まとめ

本当の自分は一体どれなんだろう?と悩んだ時期がありました。

しかし、たった一つの「本当の自分」など存在しません。

すべての人に同じように接することは不可能です。

裏返して言うならば、対人関係ごとに見せる複数の顔が、

すべて「本当の自分」です。

人を表す表現の最小単位が個人ではなく、

「分人」とこの本では表現されています。

分人は、相手との反復的なコミュニケーションを通じて、

自分の中に形成されてゆく、パターンとしての人格です。

人間関係は運の要素も絡んでくるので、

株と同じくリスクヘッジとして

複数の居場所で分人のバランスを保つことが必要です。

自分の好きな分人を見つけて、それを足場に生きていく

ことで自分の精神的なバランスを保てます。

そして、自己肯定感を持つか、社会を好きになること

が必要です。

世の中のことが大嫌いで、社会に絶望していても、

自分が好きであれば、生きていけます。

逆に、自分のことを好きになれなくても、

世の中が楽しければ、生きていけるのかもしれません。

問題は、そのどちらもが我慢ならなくなることです。

感想

新しい概念として「分人」という単位はすごく納得のいくものでした。

嫌いな人に会うと、嫌いな分人が自分の中にできて、

好きな人に会うと、好きな分人が自分の中にできる。

そして、できるだけ嫌いな分人を減らして

自分の中の好きな分人を増やすこと

そうすることでより自分を好きになれますし

より人を好きになり、社会を好きになることで

自立できるのかもしれません。

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